Dear Chameleon #003

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Dear Chameleon,

 

chameleon from K

私はホットケーキ・ミックスを取り出して、卵と牛乳を加えて掻き混ぜた。キッチンは部屋の中央に配置されていた。キッチン台はリング状に形づくられていて、その内側で料理をしていると、外側で黒っぽい砂浜をうろうろ歩き回るカメレオンと対面して会話に興じることができるのだった。砂の上で喋るカメレオンは、体表を黒っぽく変色させていた。

 

chameleon from N

実際、部屋は、キッチンの城壁と濠と、天井から吊りさがるあらゆる樹木の不透明な森林との環の周りにしつらえられているのだが、しかし、その中心そのものは、なんらかのエネルギーを振りまくためにそこにあるのではなく、部屋のいっさいの動きに空虚な「台風の目」を与えて、あらゆる動作に永久の旋回をもたらすために、そこにある。そして、空虚な柱にそって、非現実的な身体が旋回しては、また方向を変えながら、循環しつつ、拡大していく。

 

chameleon from Y

中心が必要だ、と最初に言った人は、ドーナツに謝った方が良いでしょう。ドーナツは、中心が無いのではありません。ただ、そこに、境界がある、それだけです。わたしは、あらゆる部分が辺境であるようなそれに対して、少なからぬ感動を覚えます。そしてあらゆる物語が、あらゆる生命が、あらゆる情報が、自分の皮膚のすこし外側の部分に滞留しているということを知って、その境目にあいているかもしれない小さな穴から聞こえるであろう悪魔のかすかな声に、耳を傾けてみようとしてみるのです。

Sincerely,

KEHAI-YA

 

CHAMELEON TOP / KEHAI-YA TOP

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